ネズミから菌が空気感染!死骸や糞からもうつる感染症と対処法をプロが解説
ネズミが家に住み着くと、さまざまな病気にかかるリスクが高まります。
特に怖いのが、ネズミに直接触らなくても感染してしまう「空気感染」です。
糞や尿、死骸から出る菌を含んだホコリを吸い込むだけで、病気になる可能性があります。
この記事では、害獣駆除のプロがネズミによる感染症のリスクと正しい対処法を解説します。
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ネズミの菌は空気感染する?リスクと感染経路を徹底解説

ネズミが持つ病原菌は、空気を通じて人に感染する可能性があります。
「ネズミに触らなければ大丈夫」と思っている方も多いですが、実は間違いです。
空気感染の仕組みを正しく理解して、家族の健康を守りましょう。
空気感染とは?塵埃感染のメカニズムを解説
塵埃感染(じんあいかんせん)とは、病原菌を含んだホコリやチリを吸い込んで感染する仕組みです。
ネズミの糞や尿が乾くと、菌が細かい粒子となって空気中に漂います。
この粒子を呼吸と一緒に吸い込むと、直接ネズミに触れなくても感染してしまいます。
厄介なのは、目に見えないほど小さな粒子なので、吸い込んでいることに気づかない点です。
塵埃感染は目に見えない粒子によって起こるため、感染した瞬間を自覚できません。
ネズミの病原菌が空気中に漂う3つの経路
ネズミの菌が空気中に広がる経路は、主に3つあります。
1つ目は、糞や尿が乾燥して粉状になり、人が歩いたり掃除したりしたときに舞い上がるパターンです。
2つ目は、ネズミの体毛や皮脂に付いた菌が剥がれ落ちて、ホコリと一緒に浮遊するケースでしょう。
3つ目の死骸からの放出が最も危険で、腐敗とともに大量の菌が周りに広がります。
密閉された空間では病原菌の濃度が非常に高くなるため、天井裏や床下は特に注意が必要です。
特に危険な状況と環境
空気感染のリスクが高まるのは、換気が悪く密閉された場所です。
天井裏や床下、壁の中などでネズミが活動していると、狭い空間に病原菌が溜まります。
古い家や湿気の多い場所では、菌が長く生き残りやすいのも問題です。
小さなお子さんや高齢者、妊婦さんがいる家庭では、免疫力の関係で重症化しやすいため特に注意してください。
- 天井裏や床下でネズミの気配がある
- 換気が十分にできていない部屋がある
- 家族に免疫力が低い方がいる
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ネズミが保有する危険な病原菌一覧とその症状

ネズミは想像以上に多くの病原菌を持っています。
軽い症状で済むものから、命に関わる重い病気まで様々です。
どんな菌がいるのか知っておくと、万が一のときに早く対処できます。
サルモネラ菌による食中毒
引用元:サルモネラ食中毒(食中毒菌などの話) |公益社団法人日本食品衛生協会
サルモネラ菌は、ネズミが原因で起こる食中毒の代表的な菌です。
ネズミの糞や尿で汚れた食べ物を口にすると、急性の胃腸炎を起こします。
感染すると6〜48時間後に、激しい腹痛・下痢・嘔吐・発熱といった症状が出ます。
大人は数日で回復することが多いですが、乳幼児や高齢者では重症化して髄膜炎や敗血症になる危険があります。
年間2,500〜2,700人ほどの患者が報告されている身近な感染症です。
ハンタウイルス(腎症候性出血熱・ハンタウイルス肺症候群)
引用元:ハンタウイルス感染症 – 日本獣医学会
ハンタウイルスは、ネズミが媒介する中でも特に怖いウイルスです。
ネズミの排泄物を含んだホコリを吸い込むだけで感染し、直接触れなくてもうつるのが特徴でしょう。
感染から10〜20日後に、突然の発熱・頭痛・悪寒・背中の痛みなどが現れます。
重症になると急性腎不全や出血症状を起こし、致死率は3〜15%と非常に高い病気です。
現在も有効な治療法が確立されていないため、感染予防が何より大切です。
E型肝炎ウイルス
引用元:E型肝炎ウイルス(ウイルス) [Hepatitis E virus (HEV)]:農林水産省
E型肝炎ウイルスは、日本国内でも広がりを見せている病原体です。
潜伏期間は15〜60日と長く、発熱・黄疸・だるさ・食欲不振といった症状が出ます。
一般の大人は比較的軽く済みますが、妊婦が感染すると致死率が20%に達する極めて危険な病気です。
2014年から2021年の間に2,770例の患者が報告されており、決して珍しくありません。
レプトスピラ菌感染症
引用元:レプトスピラ症|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
レプトスピラ菌は、ネズミの尿から感染する急性の発熱性疾患を引き起こします。
主に皮膚の傷口から感染しますが、汚染されたホコリを吸い込んでも感染する可能性があります。
発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛など、インフルエンザに似た症状から始まります。
重症化すると黄疸や腎障害が出て、適切な治療を受けないと致死率は20〜30%にもなります。
国内では毎年15〜42例ほどの発症が報告されており、7月から10月に多く見られます。
鼠咬症(そこうしょう)
鼠咬症は、ネズミに直接噛まれて感染する細菌性の病気です。
傷口の汚染による間接的な感染もあり得ます。
噛まれた部分に潰瘍ができ、発疹・39度前後の発熱・頭痛・寒気などの症状が出ます。
数日で熱が下がった後、再び発熱を繰り返すのが特徴で、重症化すると髄膜炎や肺炎を起こす危険があります。
ネズミを見かけても絶対に素手で触らないでください。
チフス菌・パラチフス菌
チフス菌とパラチフス菌は、発熱・腹痛・下痢・頭痛などを引き起こす病原菌です。
汚染された食べ物や水を口にすることで感染します。
潜伏期間は1〜3週間で、初めは風邪に似た症状のため見逃されやすいのが特徴でしょう。
治療しないと致死率が10〜15%ですが、現在は抗生物質で効果的に治療できます。
早めに病院を受診すれば、ほとんどの場合は回復できます。
ペスト菌
ペスト菌は、歴史上「黒死病」として恐れられた病原菌です。
主にペスト菌に感染したノミに刺されてうつりますが、肺ペストは飛沫感染もあり得ます。
リンパ節の激しい腫れ・高熱・悪寒・頭痛などが出て、治療しないと致死率は40〜50%です。
現在、日本国内での発症はありませんが、海外では今も発生しています。
早めに抗生物質で治療すれば治る病気なので、異常を感じたらすぐに受診しましょう。
大腸菌
大腸菌感染症は、ネズミの糞に含まれる病原性大腸菌によって起こります。
特にO157やO111などの腸管出血性大腸菌は、激しい腹痛と血便が特徴です。
軽い場合は下痢程度で済みますが、重症になると腎不全を起こすことがあります。
小さなお子さんや高齢者は重症化しやすいため、早めの受診が大切です。
溶血性尿毒症症候群を併発すると、致死率は1〜5%になります。
ツツガムシ病
ツツガムシ病は、ネズミに寄生するダニの一種が媒介する感染症です。
ツツガムシに刺されると、刺された場所に特徴的な傷跡(エスカー)ができます。
10〜14日後に40度前後の高熱・頭痛・全身の発疹が現れます。
抗生物質で治療できますが、診断が遅れると合併症を起こす可能性があります。
秋から初冬にかけての発症が多いため、この時期は特に注意が必要です。
セレウス菌
セレウス菌は、アルコール消毒が効きにくい食中毒原因菌です。
70%アルコールでは完全に除菌できないため、対策には注意が必要です。
感染すると嘔吐型と下痢型の2タイプの症状があり、通常2〜3日で回復します。
95%以上の高濃度アルコールや加熱処理が予防に有効です。
食品がネズミに汚染されないよう、密閉容器で保管することが大切です。
ネズミが媒介するダニ・ノミによる感染症
ネズミに直接関係する菌に加えて、ダニやノミによる被害も深刻です。
1匹のネズミには数十〜数百匹のイエダニが寄生しており、ネズミが死ぬと人を刺し始めます。
イエダニに刺されると激しいかゆみと皮膚炎が起き、二次感染のリスクも高まります。
アレルギー体質の方は、喘息や皮膚炎が悪化する可能性があるため注意しましょう。
ダニやノミ自体がツツガムシ病やリケッチア症などの病原体を媒介することもあります。
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ネズミの死骸による空気感染の危険性

「死んでいるネズミなら安全」と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。
実は、生きているネズミより死骸の方が危険な場合があります。
なぜ危険なのか、詳しく見ていきましょう。
なぜネズミの死骸は生きているネズミより危険なのか
ネズミが死ぬと、体の中で菌が急激に増殖し始めます。
生きている間は免疫が菌の増殖を抑えていますが、死後はその抑制がなくなるからです。
腐敗が進むにつれて大量の菌が周りにまき散らされていきます。
温度と湿度が高い環境では、24〜48時間で菌の量が生きている時の数十倍以上になることもあります。
死骸に集まるハエやウジが菌の拡散をさらに加速させます。
死骸から放出される病原菌の種類
死骸からは、生きていた時に持っていた全ての菌に加え、腐敗で発生する菌も出てきます。
サルモネラ菌・大腸菌・レプトスピラ菌・ハンタウイルスなどが高い濃度で空気中に広がります。
腐敗で発生するボツリヌス菌などは、食中毒や傷口感染の原因になることがあります。
死骸の周り2〜3メートルは特に菌の濃度が高く、長時間浮遊し続けます。
密閉された天井裏や床下では、建物全体に汚染が広がる可能性があります。
ダニ・ノミの大量発生とその危険性
ネズミが死ぬと、寄生していたダニやノミが一斉に逃げ出します。
宿主を失ったダニやノミは、新しい寄生先を求めて人間やペットを攻撃し始めます。
1匹のネズミから数百匹のダニやノミが放出されることもあります。
イエダニは夜間に活動して吸血するため、睡眠を妨げて健康状態を悪化させます。
ダニやノミ自体もツツガムシ病やペストなどの病原体を媒介する可能性があります。
腐敗臭による健康被害
ネズミの死骸が出す腐敗臭は、不快なだけでなく健康にも悪影響を与えます。
腐敗臭の成分であるアンモニアや硫化水素は、呼吸器や神経に直接ダメージを与えます。
短期的には頭痛・めまい・吐き気などが出て、長期間続くと慢性的な呼吸器疾患のリスクが高まります。
小さなお子さんや高齢者、呼吸器疾患を持つ方は症状が重くなりやすいでしょう。
強い悪臭によるストレスは、睡眠障害や精神的な不調の原因にもなります。
死骸を放置してはいけない理由
ネズミの死骸を放っておくと、感染リスクと生活環境の悪化がどんどん進みます。
時間が経つほど腐敗が進み、菌の濃度と広がりが増していきます。
ハエやウジも発生し、さらなる衛生問題を引き起こします。
建物の構造材に腐敗液が染み込むと、大規模なリフォームが必要になることもあります。
死骸を見つけたら、できるだけ早く適切な方法で処理しましょう。
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ネズミの糞尿から感染する病気と見分け方

ネズミの糞や尿は、最も身近で見つけやすい感染源です。
糞の形から侵入したネズミの種類を特定できれば、適切な対策が立てられます。
ここでは糞の見分け方と、それぞれの感染リスクについて解説します。
ネズミの糞の特徴と種類別の見分け方
日本の住宅に侵入するネズミは、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種類が主です。
それぞれ糞の大きさや形が違うため、見分けることができます。
糞の特徴を知っておくと、どんなネズミが侵入したか判断する手がかりになります。
ただし子ネズミは小さな糞をするため、複数の特徴を組み合わせて判断しましょう。
- ドブネズミ:15〜20mm、太くて丸みがある
- クマネズミ:5〜10mm、細長い楕円形
- ハツカネズミ:4〜7mm、米粒のように小さい
ドブネズミの糞の特徴
ドブネズミの糞は、3種類の中で最も大きく識別しやすいのが特徴です。
長さ15〜20mmほどで、太く丸みを帯びたバナナのような形をしています。
色は焦げ茶色から灰色で、新しいものは光沢があります。
ドブネズミは下水道など汚い場所を好むため、糞の汚染度が最も高く食中毒を起こしやすいです。
床面や低い場所で大量の糞が見つかったら、ドブネズミの可能性が高いです。
クマネズミの糞の特徴
クマネズミは、都市部で最も被害報告が多いネズミです。
糞の長さは5〜10mmで、細長い楕円形をしています。
色は暗い茶色で、乾燥すると黒っぽく砕けやすくなります。
高い場所を好むため、天井裏や棚の上、配管周りなどで糞が見つかることが多いでしょう。
家中のいろいろな場所に少しずつ糞が落ちているパターンが典型的です。
ハツカネズミの糞の特徴
ハツカネズミの糞は、3種類の中で最も小さく見落としやすいのが特徴です。
長さ4〜7mmと非常に小さく、米粒のような形で両端が尖っています。
体が小さいため、わずかな隙間からでも侵入できます。
台所や食品庫の周りに細かく散らばった状態で見つかることが多いです。
飲食店や一般家庭での食品被害が多く報告されています。
他の動物の糞との違い
ネズミの糞は、コウモリの糞と特に間違えやすいです。
大きさや色が似ているため、見分けるにはコツが必要です。
コウモリの糞は押すと簡単に粉々に崩れますが、ネズミの糞はふにゃっと変形します。
ハクビシンの糞はネズミより明らかに大きく、果物の種などが混ざっているので区別しやすいでしょう。
- コウモリ:押すと粉々に砕ける
- ネズミ:押すとふにゃっと変形
- ハクビシン:大きく、果物の種が混ざる
糞尿に含まれる病原菌と感染経路
ネズミの糞尿には、多くの病原菌が高い濃度で含まれています。
最も多い感染経路は、乾燥した糞が粉になって空気中に舞い上がり、それを吸い込むパターンです。
汚染された手で食べ物や口に触れることでも感染します。
新しい糞には数億〜数十億個の菌が含まれているため、わずか数個でも危険です。
湿度の高い場所では菌の生存期間が延び、数週間〜数ヶ月間感染リスクが続きます。
食品汚染による感染リスク
ネズミは夜に活動するため、寝ている間に台所で糞尿をすることがあります。
汚染された食べ物を知らずに食べると、サルモネラ菌などによる食中毒を起こします。
包装されていない食品や調理済みの料理は特に汚染されやすいので注意が必要です。
ネズミが容器をかじって中身が汚染されるケースもあるため、密閉容器での保管が大切です。
- 食品は必ず密閉容器に入れる
- 調理済みの料理は冷蔵庫へ
- 食べかすを放置しない
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空気感染を防ぐ!ネズミの糞や死骸を見つけた時の正しい対処法

糞や死骸を見つけた時、間違った方法で掃除すると菌が広がってしまいます。
正しい手順を守れば、安全に処理することができます。
ここでは、プロが実践している安全な対処法を紹介します。
対処前の準備と必要な道具
作業を始める前に、必要な道具を全て揃えておくことが大切です。
作業中に道具を取りに行くと、汚染を広げてしまう恐れがあります。
基本的な道具としては、消毒液・厚手のゴム手袋・マスク・重曹・クエン酸などが必要です。
アルコール濃度は70%以上のものを用意しましょう。
- 70%以上のアルコール消毒液
- 厚手のゴム手袋
- 不織布マスクまたは防塵マスク
- 重曹とクエン酸
- ゴミ袋(二重にする用)
安全な防護具の着用方法
防護具をきちんと着けることで、病原菌から身を守れます。
マスクは鼻と口を完全に覆い、隙間がないように密着させてください。
手袋は薄手のビニールではなく、糞の尖った部分で破れにくい厚手のゴム手袋を選びましょう。
作業後の防護具は、汚染された面に触れないように慎重に外して捨てます。
- マスクを外す時は紐の部分を持つ
- 手袋は裏返しながら外す
- 外した後は必ず手を洗う
ネズミの糞を安全に清掃する手順
糞の清掃は、感染予防から消毒まで段階的に行います。
焦らず順番に進めることで、安全に処理できます。
作業中は常に防護具を外さないでください。
以下の5つのステップで進めましょう。
作業前に窓を閉め、エアコンや扇風機を止めて空気の流れを抑えましょう。
感染予防の基本
まずゴム手袋とマスクを必ず着用してください。
古い糞は乾燥して空気中に飛びやすくなっているため、省略は絶対にダメです。
厚手のゴム手袋を選ぶのは、糞の尖った先端で破れやすいからです。
もし作業中に直接触れてしまったら、すぐに石鹸で手を洗ってください。
薄手のビニール手袋は簡単に破れるため、使わないようにしましょう。
糞尿の消毒方法
糞を取り除く前に、まず消毒液をかけて菌を殺すことが重要です。
70%以上のアルコール消毒液を糞と周辺にしっかり吹きかけてください。
消毒液が浸透するまで、最低5分間は待ちましょう。
セレウス菌などアルコール耐性のある菌もいるため、95%以上の高濃度アルコールがより効果的です。
広い範囲の場合は、漂白剤を薄めた液も併用すると効果的です。
糞の除去方法
糞を取る時は、できるだけ風を起こさない方法で行います。
少量なら、ガムテープや粘着テープで糞を貼り付けて回収するのがおすすめです。
この方法なら、ほうきで起きる風圧による菌の飛散を防げます。
大量にある場合は、小さなほうきでゆっくりかき集めましょう。
取った糞は二重のゴミ袋に入れてしっかり密封してください。
尿シミの清掃方法
尿のシミには、クエン酸と重曹の組み合わせが効果的です。
まずクエン酸を水で溶かした液をシミにスプレーし、その上から重曹をまぶします。
泡立つ反応が起きて、尿の汚れと菌を分解してくれます。
反応が終わったら、清潔な雑巾でしっかり拭き取ってください。
最後にアルコール消毒液で仕上げ拭きをすると、より安心です。
害虫駆除の実施
清掃後は、ネズミと一緒に来たダニやノミの駆除も行いましょう。
燻煙剤(バルサンなど)を使うと、部屋全体のダニやノミを駆除できます。
煙は下から上に上がるので、天井裏でも使用すると効果的です。
燻煙剤の煙はネズミを追い払う効果もあります。
- 使用前に火災報知器をカバーする
- 使用後は十分に換気する
- ペットや観葉植物は避難させる
ネズミの死骸を安全に処理する方法
死骸の処理は、糞の清掃よりもさらに注意が必要です。
大量の菌と寄生虫がいるため、適切な防護なしでは危険です。
4つのステップで安全に処理しましょう。
不安な場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
死骸からはハンタウイルスなどの危険な病原体が放出されています。
マスク・手袋の着用
死骸処理では、防護具の着用が特に重要です。
マスクは不織布タイプか防塵マスクを選び、鼻と口を完全に密閉してください。
近づくだけで感染する可能性があるため、高性能なマスクが必要です。
手袋は二重に着けて、作業ごとに外側を交換すると安全です。
死骸処理用の防護具は、他の掃除とは分けて使用後に必ず捨ててください。
殺虫剤の散布
死骸に触れる前に、まず殺虫剤を周りにまいてダニやノミを駆除します。
死骸には数百匹のダニやノミがいて、ネズミが死ぬと一斉に逃げ出すからです。
死骸とその周り1メートルほどに十分に殺虫剤をまいてください。
散布後は最低10分間待ってから死骸に近づきましょう。
エアゾール式の殺虫剤を使う場合は、自分にかからないよう風向きに注意してください。
死骸の包装と廃棄
死骸は新聞紙で包んでからビニール袋で二重に密封します。
粘着シートや毒餌と一緒に死んでいる場合は、それらも一緒に包んでください。
包装材料はたっぷり使い、少しでも隙間があると菌が漏れ出す恐れがあります。
ゴミの出し方は自治体によって違うので、事前に確認しましょう。
包装した死骸は、収集日まで屋外の密閉容器で保管すると安心です。
処理場所の清掃・消毒
死骸があった場所は、しっかり清掃と消毒を行います。
まず雑巾やクイックルワイパーで汚れやホコリを拭き取ってください。
この時、掃除機は絶対に使わないでください。菌が空気中にまき散らされてしまいます。
拭き取り後は、漂白剤を薄めた液で広範囲に消毒しましょう。
消毒後に清潔な雑巾で拭き、最後にアルコールで仕上げると万全です。
清掃中に絶対してはいけないこと
清掃で最もやってはいけないのは掃除機の使用です。
強い吸引と排気で、病原菌が部屋中に広がってしまいます。
ほうきで勢いよく掃くのも、風圧で菌が舞い上がるため危険です。
素手で触るのは論外です。どんなに小さな糞でも必ず防護具を着けてください。
違う種類の消毒液を混ぜると有毒ガスが発生することがあります。説明書をよく読んでください。
食器類についた糞尿の対処法
食器に糞尿が付いた場合、通常の食器洗いでは不十分です。
まずキッチンペーパーで糞を取り除き、すぐに捨ててください。
食器用洗剤で予備洗いした後、漂白剤を薄めた液に最低5分間つけ置きします。
最後に流水でしっかりすすいでから使うようにしましょう。
- キッチンハイターなど塩素系漂白剤を適切に薄める
- つけ置き時間は最低5分
- すすぎは十分に行う
清掃後の除菌・消毒作業
清掃が終わったら、作業エリア全体の消毒を忘れずに行いましょう。
使った道具類も汚染されている可能性があるため、消毒か廃棄が必要です。
作業者自身も防護具を外した後、石鹸で最低20秒間手を洗ってください。
できればシャワーを浴びて、着ていた服は別で洗濯すると安心です。
- 作業エリア全体を消毒した
- 使用した道具を消毒または廃棄した
- 手洗い・シャワーを済ませた
- 作業着を分けて洗濯した
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ネズミによる感染症を予防する方法

ネズミが家に入ってからでは、駆除と清掃に大きな手間がかかります。
予防段階で対策する方が、ずっと楽で確実です。
家庭でできる予防方法を紹介します。
ネズミの侵入経路を特定して封鎖する
ネズミは約1.5cmの隙間があれば侵入できます。
人間には気づきにくい小さな隙間も見逃さないことが大切です。
主な侵入経路は、床下の通気口・戸袋の隙間・屋根と壁の継ぎ目・配管周りなどです。
封鎖にはパンチングメタルがおすすめで、ネズミが噛んでも破れません。
- 床下の通気口に隙間はないか
- 配管周りの穴は塞がれているか
- 屋根と壁の接合部に隙間はないか
- エアコンの配管穴は密閉されているか
ネズミを繁殖させない環境作り
ネズミが住み着かないようにするには、餌と巣の材料をなくすことが重要です。
食品は全て密閉容器に入れ、特に米や小麦粉は金属製の蓋付き容器がベストでしょう。
生ゴミは毎日処分し、密閉式のゴミ箱で保管してください。
見落としがちな仏壇のお供えや小袋の調味料も、密閉保管か冷蔵庫に入れましょう。
- 食品は密閉容器で保管
- 生ゴミは毎日処分
- ペットの餌は食後すぐ片付ける
- 不要な段ボールは速やかに処分
早期発見のためのチェックポイント
ネズミの侵入を早く見つければ、被害を最小限に抑えられます。
台所・食品庫・天井裏・床下などを週1回程度チェックする習慣をつけましょう。
夜中に天井裏で走り回る音や、かじる音がしたら要注意です。
壁際の黒ずみや、室内で異常なアンモニア臭を感じたら、すでに大量の糞尿がある可能性があります。
- 糞が落ちていないか
- 夜に天井裏で物音がしないか
- 壁際に黒い汚れはないか
- 食品の袋に穴が開いていないか
日常的な衛生管理
毎日の衛生管理が、ネズミの侵入と繁殖を防ぐ基本となります。
調理後の台所は必ず掃除し、食べかすや油汚れを残さないようにしてください。
食器洗い後の水滴も拭き取れば、ネズミの水分補給源を断てます。
定期的に掃除機をかけて、床の食べかすや髪の毛を取り除きましょう。
- 調理後は必ず掃除する
- シンクの水滴を拭き取る
- 床の掃除を習慣化する
- 段ボールはすぐ処分する
ネズミ被害でお困りですか?
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ネズミ駆除と除菌消毒を専門業者に依頼すべき理由

ネズミ被害の深刻さを考えると、専門業者への依頼が最も安全で確実です。
自分での駆除や清掃は、感染のリスクを伴う危険な作業となります。
プロに任せるメリットを詳しく解説します。
自力駆除の限界とリスク
一般の方が自力で駆除するには、技術的な限界と健康リスクがあります。
市販の駆除用品は毒性が抑えられているため、完全な駆除効果を得にくいのが現実です。
天井裏や壁の中で死んだネズミを取り出すのは、ほぼ不可能でしょう。
最も怖いのは、不十分な防護による感染症リスクです。
駆除が不完全だと、生き残ったネズミが警戒心を強め、以後の駆除がさらに難しくなります。
専門業者が行う安全で確実な駆除方法
専門業者は、安全性と効果を両立した方法で駆除を行います。
建物の構造とネズミの習性を熟知しているため、効率的な駆除計画を立てられます。
使用する駆除剤は業務用の高濃度製品で、市販品より高い効果を発揮します。
天井裏や床下など、入りにくい場所でも専用機材で確実に駆除できます。
専用の防護装備と技術により、作業員と依頼者の安全を確保しながら進めます。
徹底した除菌・消毒作業の重要性
専門業者の除菌・消毒は、感染予防に決定的な効果があります。
医療レベルの強力な除菌剤を使い、病原菌を確実に死滅させます。
糞尿があった場所だけでなく、ネズミが通った全ての経路を特定して消毒します。
空気中に浮遊する菌も、専用の霧化装置で空間除菌を実施します。
作業後は清浄度検査で除菌効果を確認し、安全な環境が確保されたことを証明します。
再発防止対策の実施
専門業者は駆除だけでなく、再発防止のための対策も行います。
侵入経路を完全に特定し、専門的な視点で隠れたルートも発見します。
封鎖には耐久性の高い専用資材を使い、ネズミが噛んでも破れない強固な防御を作ります。
多くの業者では施工後の保証制度があり、再発時は無償で対応してくれます。
一般の方では気づかない侵入経路も、専門家なら見つけ出せます。
信頼できる業者の選び方
業者選びでは、資格・実績・保証内容をチェックしましょう。
害虫駆除技能士などの公的資格を持つ技術者がいる業者が安心です。
見積もりが詳細で明確なこと、追加料金の条件を事前に説明してくれることも大切です。
複数の業者から相見積もりを取って、価格と内容を比較してください。
- 公的資格を持つ技術者がいるか
- 見積もりは詳細で分かりやすいか
- 保証内容は明確か
- 口コミや評判は良いか
費用対効果と長期的なメリット
専門業者への依頼は、初期費用以上の価値があります。
確実な駆除で感染症リスクをなくし、医療費や健康被害の損失を防げます。
不完全な自力駆除を繰り返すより、一回でしっかり対処する方が経済的です。
何より家族の健康と安心な生活を守れることは、お金では測れない価値があります。
建物の損傷や悪臭によるリフォーム費用の発生も防ぐことができます。
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ネズミによる衛生被害に関するよくある質問(FAQ)

ネズミの感染症リスクについて、よくある質問にお答えします。
正しい知識を持てば、適切な対策を取ることができます。
不安な点があれば、ぜひ参考にしてください。
Q1:ネズミの菌はどのくらいの距離まで空気感染しますか?
空気感染の距離は、環境条件と病原菌の種類によって変わります。
一般的な室内では、糞尿があった場所から半径2〜3メートルが高リスク範囲です。
換気状況によっては、建物全体に広がることもあります。
特にハンタウイルスは数時間〜数日間空気中に漂うため、距離に関係なく感染リスクがあります。
エアコンや換気扇で空気が循環すると、建物全体への拡散を想定した対策が必要になります。Q2:マスクをしていれば空気感染は完全に防げますか?
一般的な不織布マスクでは、完全に防ぐことはできません。
通常のマスクは飛沫感染の防止が目的で、微細な粒子に対する効果は限定的です。
ネズミの病原菌は非常に小さな粒子として浮遊するため、N95マスク以上が必要でしょう。
マスクを隙間なく密着させることも、効果を左右する重要なポイントです。
清掃中には、マスクに加えて保護メガネや防護服の着用も推奨されます。Q3:ネズミがいなくなれば病原菌の心配はなくなりますか?
ネズミがいなくなっても、感染リスクは長期間続きます。
糞尿に含まれる菌は、条件が良ければ数週間〜数ヶ月間生き続けます。
乾燥した糞は粉状になって空気中に飛びやすく、継続的な感染源となります。
ネズミが持ち込んだダニやノミも独立して繁殖を続けるため、別途駆除が必要です。
ネズミの駆除後も、糞尿や死骸の除去と消毒を必ず行ってください。Q4:市販の消毒液でネズミの病原菌は死滅しますか?
消毒液の効果は、菌の種類と濃度によって異なります。
70%以上のアルコールは多くの菌に効果的ですが、セレウス菌などには効きにくいです。
漂白剤は幅広い菌に効果がありますが、適切な濃度と接触時間を守る必要があります。
確実な効果を得るには、複数の消毒液を併用することをおすすめします。Q5:ペットがネズミの糞を食べてしまった場合はどうすればいいですか?
すぐにペットの口を水で洗い、できるだけ早く獣医師に診てもらってください。
犬や猫もサルモネラ菌やレプトスピラ菌などで重症になる可能性があります。
摂取後24〜48時間は、食欲不振・嘔吐・下痢・発熱などの症状に注意してください。
ペットの排泄物を処理する時は手袋を着けて、人への二次感染を防ぎましょう。
獣医師の指示に従えば、多くの場合は完全に回復できます。Q6:妊婦や小さな子供がいる家庭での注意点は?
妊婦やお子さんがいる家庭では、特に厳重な対策が必要です。
妊婦がE型肝炎に感染すると致死率が20%に達するため、糞尿や死骸には絶対に近づけないでください。
小さなお子さんは免疫力が未発達で、重症化しやすい傾向があります。
清掃作業中は妊婦とお子さんを別の場所に避難させ、作業後はシャワーを浴びて着替えてから接触しましょう。
不安な場合は専門業者に依頼し、家族全員の安全を確保してください。
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まとめ
ネズミが持つ病原菌による空気感染は、決して軽く見てはいけない健康リスクです。
直接触らなくても、糞尿や死骸から出る菌を吸い込むだけで感染する可能性があります。
ハンタウイルスやE型肝炎など、命に関わる病気のリスクも存在します。
適切な防護具を着け、正しい手順で清掃・消毒を行えば、安全に対処できます。
妊婦やお子さん、高齢者がいる家庭では、少しでも不安があれば専門業者に相談することをおすすめします。
予防対策を徹底してネズミの侵入を防ぎ、大切な家族の健康を守りましょう。
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